桜のトンネル
4月1日。
新生活が始まるわけでもなく、誰かに騙されることも誰かを騙すこともなく、特にいつもと変わらぬ今日。
だけどせっかくだから気持ち新たに、というか気まぐれに、庭の草取りをした。
穢れがおりてきて(昔の人はケガレなんていうけど今こんなこと公に言うひといたらめちゃくちゃに叩かれるだろうな時代の色的に)もうなにもできない腹痛い助けてって悶絶してたけど、イブ飲んだらすっかり元気になったのでその勢いで。寒くもなく暑くもなく曇り空だったし。
やるんだ、今年こそ。庭を作るのだ。
それにしてもすごい草。まぁ、引っ越してきてから一回も手入れしてないから当たり前か。
しかし半年以上手入れなしでこの程度の草か…鹿児島で同じくらい放置してたら密林になってるよ。冗談抜きで。
そしてすごい虫。クモ、アリ、ナメクジ、だんご虫、てんとう虫、ミミズ、カミキリムシのちっちゃいやつ、なんでもござれ。
だけどなんてことはない。
半年以上この世の春を謳歌していた彼らからしてみればふってわいた災難。まさに青天の霹靂。
ごめんよ、ごめんよ…と心で唱えながらガンガン土を掘り返した。
そして、鹿児島の庭に比べたら…
雑草のパワーも、虫のスケールも、庭の広さも、可愛らしいものです。
私が引っこ抜いた草を娘が所定の場所に運ぶ、というお手伝いをしてくれた。
だけどいちいち虫にビビる。そのたび宥めなくてはいけないのでちょっとたいへん。
娘が「さくら、いこ!」と言うので桜のトンネルを見に行った。
満開、の一歩手前。
そのあとラーメンを食べに行って、郵便局行って、買い物して、また桜のトンネル通って帰宅。
帰ると「さくらもういっかい!」と言って暫く泣いていた。ごめん、薬が切れてきたんだ…明日また行こう、必ず。
今日も今日とて日が暮れる。
明日は目黒川。晴れるといいな。