水車まわれ
娘、生まれて初めての高熱。
今日で4日目。
40℃あった熱はようやく治まったものの、とにかく機嫌が悪い。機嫌が悪いなんてもんじゃなくて、とにかく泣いて暴れて苦しそう。そして「ママー」と常に抱っこしてないとダメな状態。昼夜問わず寝入っても私が布団から出ると泣き出す。赤ちゃんの頃を思い出した。毎日こんな感じだったんだ…そりゃ体も心も変調きたすわなと。今回のこれでますます二人目が遠のいた気がする…
二歳半、これまで体だけは丈夫で風邪ひとつ引かなかった。鼻水を出す時は何度もあったけど、でもこんな発熱は初めてで。
喋らない、歩けない、食べられない。
あれほど毎日「なにたべる?」と四六時中言っていたのに、もうウンザリしていたのに、一言もそれを口にしないともう心配で堪らない。
病院に行ったら、突発性発疹なんじゃないかということだった。
確かにかかることなくこれまできたけど、今さら?
そして今のところ発疹はない。これから出てくるのかな。
文字通りつきっきりの看病。
夜中、高熱にうかされる娘の額のタオルを替えながら、思った。
私はこの子にかつての自分を見ていて、
母親にしてほしかったことをひとつひとつ消化していて、
ひとつひとつ成仏しているのだろうと。
虚弱体質で入院ばかりしていた自分の幼き頃を思い出す。
不安だよね。つらいよね。
早く元気になって、たくさん走り回ってお喋りしてくれるといいな。
娘と横になりながら「かぐや姫の物語」を見た。
素晴らしいの一言で、丸一日経った今も余韻が引かず、娘を抱っこしながらわらべ歌をうたう。
まわれ まわれ まわれよ 水車まわれ
まわってお日さん呼んでこい
まわってお日さん呼んでこい
鳥 虫 けもの 草 木 花
春夏秋冬連れてこい
春夏秋冬連れてこい
咲いて実って散ったとて
生まれて育って死んだとて
風が吹き 雨が降り 水車まわる
せんぐり 命がよみがえる
せんぐり 命がよみがえる
このわらべ歌に映画の内容がギュッと凝縮されているように思う。
月と地球
貴族と賎民
涅槃と煩悩
生と死
対極と円
生きていくってことは、思い出す作業をすることなのかもしれない。