しながわ水族館

いつだかの平日、夫が急に午後休みになりせっかくだから平日にしか行けないようなところへ…と、しながわ水族館へ行くことにした。

土日はきっととても混んでいるだろうから、と、行きたくても行けずにいた水族館。だからチャンス!チェイスザチャンス!


首都高に乗ったものの、夫得意の一か八かドライブでなぜかお台場へ着いた。なぜだ!なぜナビを無視するんだ!


予想より随分遅く、水族館に到着。


いー感じの、松の木が立ち並ぶ和風の大きな公園。間には川が流れており、小さな滝のようなものもあって風情抜群。それを抜けるとしながわ水族館だった。




鹿児島水族館へ入り浸っていたあの頃を思い出す。

鹿児島水族館…今思うとなんて素晴らしい水族館だったんだろう。
いや、決してしながわ水族館をチンケだと言いたいわけじゃないんだけど…


だけど娘が楽しそうだったから、大人の傲慢な意見など何も言うまい。

クラゲとイルカが特に好きな娘。
彼らさえいれば、いいね。



夫とは「次…あるのかな」ということで意見が一致した。
しながわ水族館が悪いんじゃない。
鹿児島水族館が素晴らしすぎたのだ。








閉館前ギリギリ、歩き疲れた私は誰もいないベンチに座り、夫と娘はイルカの水槽に顔をくっつけるようにしてじっと見入ってる。

うすい紫色みたいな夕暮れの空を仰ぐと高いビルと電光掲示板に白い三日月。

鹿児島とは全然違う。


「hey!hey!(夫は興奮すると英語)」
と娘たちのほうを見ると、一頭のイルカが挨拶に来ていた。

それにえらく感動している夫と娘を見てたら、まぁ、べつにこの都会でも生きていけないわけじゃないなと思い直した。




帰り道、夕焼けに染まる街の中で煌々と輝く東京タワーが綺麗で、空とのコントラストが美しくて、ますますそう思った。

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