結婚記念日

昨日は結婚記念日だった。

２０１２年９月９日、その日は確か祝日で、まだまだ残暑が続く暑い日で、都内某区役所にて婚姻届を提供した。係の人に「写真を撮りましょうか？」と促され、婚姻届と一緒に私たちを撮ってもらった。

なぜその日を選んだのかというと、これといって特にこだわりもなかったのでいつも行く「九十九ラーメン」からとった。夫の実家の近くにあり、夫は学生の頃からずっとよく食べているラーメン屋。なんとなく二人にとって特別な場所だった。特別な場所がラーメン屋で、そこから入籍日を決めるのはロマンスの欠片もないように思えるが、まぁいい。

あと、確か大安だったような気がする。どうせならハレの日にふさわしい大安がいい。

夫婦になるには何もかも足りなかった。常識も、お金も、段取りも、「普通」の結婚とはほど遠いものだった。結婚式だってしてない。しようとも思わなかった。

私と夫が同じ気持ちなら、それだけで、他には別になにもいらないと思った。

不安がないわけじゃなかった。

でも、直感やそれまでの過程を信じた。

そしてそれは間違いではなかったと今でも強く思う。

その「九十九ラーメン」が昨日、やはり店名にかけて全額キャッシュバックキャンペーンなるものを敢行していた。結婚記念日だからと言ってパーティープランなどもともとなかったので、仕事終わりの夫を拾い、恵比寿へ向かう。

３年前も入籍を済ませたあと、食べに来た。

３年経って２歳の娘と３人で、同じ店で同じラーメンを食べるなんて、なんだか変なの。

店は混雑していて隣のタクシー運転手のおじさん達の会話が面白かった。あぁ東京に住んでるなぁと実感した。

そのあとは夫の実家へ寄る。

この間忘れたおむつ入れを取りに行ったのに今度は財布を置いてきしまった。最近の私の抜け方が尋常ではない。まるで自分が自分でなくなってしまったみたいだ。忙しいからだろうか。そうだと願いたい。

場所は変われどいつもと同じように楽しく笑いの絶えない家族であることに、感謝。

怠惰で粗暴で野蛮で卑屈な嫁ですが、今後ともよろしくお願いします。