近所を散歩して思うこと

天気のいい今日は、どこへ行こう?とパソコンやiPadと睨めっこして、散々調べたにも関わらず結局一番近いスーパーへ歩いて出掛けた。

東京は田舎に比べたら確かに沢山行くところがある。比じゃないくらいある。だけど、移動手段が車しかない私達にはとても不便!自転車があればガラッと変わるんだろうな。まだまだ調べる余地はあるだろうけど…すごくモヤモヤする。いろんなところに行きたいのに。夜、また調べようか。


そんな親の思いとは裏腹に、とても嬉しそうにスーパーを闊歩する娘。車移動より断然「ぴぷぱ」の方がいいらしい。(ぴぷぱ、とは娘語で歩くの意)
アンパンマンを買わされ、食べて、駅前の100円ローソンへ。ちょっと買い物して、電車を見に行った。最近階段を昇ることがブームらしく、手を引いて改札口まで。「あっち!あっち!」と改札へ駆けていき、ヒヤヒヤした。電車に乗りたいらしい。よく覚えてるなと感心する。

「ひこーき!」と指差すその先に、離陸したばかりの大きな飛行機が見えた。飛行場が近いにも関わらず、住宅街ゆえに家からは見えないから、やっと見れて良かったね。近々連れて行こう。飛行場へ。




帰り、踏切あたりで淑女に話し掛けられる。鹿児島の加治木町ではよくあった日常の風景だけど、ここ東京では初めてのことだった。かわいいね、何歳なの?私もひ孫がいてね…なんて、そんな会話のやりとりをした。娘は愛想よく何度もバイバイをしていて、淑女も何度も振り返って手を振ってくれた。微笑ましい光景だった。



家までの一本道。
時間をかけて歩く。
途中何度も電車を見ては立ち止まり、猫じゃらしを見れば立ち止まり、ふざけあいながら帰ってきた。家の前で猫が出迎えてくれた。

天気のいい秋晴れの昼下がり、畑の横ですべてを興味深そうに眺め立ち止まる娘と一緒に歩いていたら、なんだかグッと込み上げるものがあった。


成長がマイペースな娘。元気に駆け回るほかの子を見てると、不安になったりもした。
でも、育ってる。ちゃんと育ってる。

こんなに長く一人で歩いたのは初めてだった。
二歳を迎え、ようやく。


今まで何度も「今が一番目が離せないでしょう」と声を掛けられたことがあった。ママ友達も誰もが口にしたし、赤ちゃんのときよりずっと大変だと辟易していた。「そうだよね」なんて言いつつも、やはり娘はほかの子と違うんだなぁと突きつけられているようで内心不安だった。一人で勝手にどこかへ行くことも、いたずらも、何もしなかった。育てやすい子だね、と言われそうだが決してそんなことはない。と思う。本人が慎重な分こちらもいちいち気にしなくてはならず、何かと面倒が多かった。

歩きたがっても、何かいやなことがあるとすぐ抱っこ。
ベビーカーに乗せてもすぐ抱っこ。
いつまで経っても抱っこ、抱っこでこんなふうに並んで歩ける日が来るとは思わなかった。


平坦な道しかまだ歩こうとはしないけど、早く外の公園や芝生の上なんかでも元気に駆け回る娘の姿が見れるといいな。
よし、明日こそどこかへ行こう。公園へ行こう。

f:id:illneko:20160313012527j:image